【コラム】遺言書が出てきた。どうすればいい?

2018-02-12

1 遺言書のある場合の相続手続

 遺言書のある場合、その遺言書が法的に有効なものであるときは、相続は、原則としてその遺言書に記載された内容に従って行われることになります。
 

2 遺言書の種類の確認

 まず、遺言書が自筆証書遺言、すなわち、遺言書が遺言書の全文等を自署して押印した遺言である場合、遺言書を預かっていた方や遺言書を発見された方が勝手に遺言書を開封することはできず、家庭裁判所において「検認」という手続を経なければなりません。
 
 他方、遺言書が公正証書遺言、すなわち公証人の立会のもとで作成された遺言である場合には、家庭裁判所の検認を経ることなく、直ちに遺言書に基づき相続手続を開始することができます。

 このように、遺言書のある場合の相続の手続は、遺言書の種類によって異なりますので、まずはこの点をご確認ください。
 

3 遺言執行者の指定の有無の確認

 遺言によって示された遺言者の真意を実現するためには、例えば銀行など第三者が保管している遺産の引渡しを求めたり、遺産である不動産の登記を移転させるなど、何らかの行為が必要となることが多いです。
 
 このような行為は、相続人全員の同意があれば行うことができますが、遺言書において遺言執行者が指定されている場合には、遺言執行者は、(他の)相続人の同意を得ることなく、これらの行為を単独で行うことができます。
 
 このように遺言執行者の指定の有無は、誰がどのように相続手続を行っていくかに関する重要な要素ですので、遺言書のある場合には、その中で遺言執行者が指定されているか否かについても確認する必要があります。
 
 なお、遺言書の中で遺言執行者が指定されていない場合には、相続人等の利害関係人は、家庭裁判所に対し、遺言執行者の選任を求めることもできます。
 

4 遺言書の内容が遺留分を侵害している場合の対応

 法的に有効に成立した遺言書といえども万能ではなく、兄弟姉妹以外の相続人には、遺言によっても侵害され得ない遺留分が認められています。
 ですので、遺言の内容によっては、遺言によって権利を取得した相続人は、他の相続人から遺留分減殺請求(遺留分が侵害されている限度において、その返還を求める請求)を受ける可能姓があります。
 
 この点、遺留分減殺請求を行うか否かは、遺留分を侵害された相続人の意思に委ねられていますので、遺留分を侵害する内容の遺言が直ちに無効となるわけではありません。しかし、将来的に遺留分減殺請求が行使されるか否か等を把握していくことは大切なことですので、遺言書のある場合には、遺留分を侵害していないか否かについて確認を行っておくべきです。
 
 他方、遺留分減殺請求は、遺留分権利者が相続の開始及び減殺すべき贈与又は遺贈があったことを知ってから1年間行使しなければ時効によって消滅します。そこで、遺言書によって自身の遺留分が侵害されていることを知ったという方で、遺留分減殺請求を検討したいという方は、早めに弁護士に相談されることをお勧めします。

 

 当事務所では、遺言の作成から、遺言の執行まで、遺言に関するあらゆるご相談に応じております。

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